「格安SIMは使い物にならない。」
ネットのレビューや一部口コミなどで、このように評価されるケースもある格安SIM。興味があるけどまだ使ったことがない人だと、本当に使って大丈夫なのか不安になりますよね。
そこで本記事では「格安SIMは本当に使い物にならないのか」「通信速度を上げる方法はないのか」といったテーマで解説します。
「これから格安SIMを契約したい」「格安SIMが使い物にならないと思ってるけど何とかうまく使いたい」と思っている人はぜひご一読ください。
格安SIMは使い物にならないといわれている理由を解説します
下記では「格安SIMは使い物にならない」と思われている理由について解説します。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由1:通信速度が遅い
格安SIMのデメリットとして真っ先に頭に思い浮かぶのは、通信速度の遅さです。
朝や夕方の通勤通学時間帯、お昼の12時から13時ごろなどは特にインターネットが繋がりにくくなります。
1番使いたいと思っているときに通信速度が遅いとイライラしますよね。こうした理由から格安SIMは使い物にならないと思われてしまいがちです。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由2:通話料金が高い
大手キャリアであれば時間無制限の通話し放題プランが用意されています。一方で格安SIMは、通話し放題プランを導入している会社でも「3分間かけ放題」「10分間かけ放題」など、通話時間に上限があるプランがほとんどです。
また通話かけ放題プランを契約しないと、高い通話料金を請求されるリスクもあります。
あまり通話をしないユーザーであれば問題ないですが、日常的に長時間電話で通話する人は格安SIMを使いにくいと感じるかもしれません。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由3:サポートが手薄
格安SIMはなぜ安いのか。その理由は、圧倒的にコストを削減しているからです。
通信帯域は大手キャリアの回線を借り、リアル店舗を持たないことで、人件費や土地代などの固定費を削減しています。
その結果として月々の通信料は格安になりますか、店頭でのサポートが手薄で、ITに疎い人にとっては格安SIMが使いにくいと思うかもしれません。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由4:キャリアメールが使いにくい
格安SIMに移るとキャリアメールが使えない、と思われがちです。しかし大手キャリアと契約を続けている前提ですが、実はブラウザ上でもキャリアメールを利用することができます。
もちろん事前に利用設定しておくことが必要です。またキャリアメールの”アプリ”は利用できなくなるので、もしかしたら使い勝手が悪いと感じるかもしれません。
ただし後述しますが、これらの問題は設定次第で解決する可能性もあります。また大手キャリアとの契約を解消してしまうとキャリアメールは利用不可なので注意が必要です。
また最近ではフリーメールも一般に浸透してきており、GmailやYahoo!メールなどでも十分代替することは可能です。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由5:LINEのID検索ができない
格安SIMに移るとLINEのID検索ができなくなります。
これは格安SIMはLINEの年齢認証機能に対応していないからです。これを解決するには、基本的に「大手キャリアと契約する」「LINEモバイルを利用する」「パソコン版LINEを利用する」ことしかできません。
また後述しますが、LINEにはID検索以外にも友達を検索する様々な便利機能があります。
格安SIMが使い物にならないと言われる理由6:最新スマホがない
格安SIMで取り扱っているスマートフォンは、基本的に1世代もしくは2世代前の型落ちスマートフォンになります。もしくは比較的価格の安い「格安スマホ」が主流です。
最新のiPhoneやハイエンドのスマートフォンを使いたい人は別途自分で端末を購入する必要があります。
格安SIMが使い物にならない?対策を紹介します
上記では格安SIMのデメリットについてあげてきました。下記ではそれらのデメリットに対する対策や代替案を提案していきたいと思います。
一部の格安SIMは通信速度が速い
UQモバイルやワイモバイルといった「大手キャリアのサブブランド」が提供する格安SIMであれば、通信速度は大手キャリアと遜色なほど早いまま、月額通信料を抑えることができます。
特にワイモバイルはソフトバンク回線をそのまま利用しているので、混雑時の遅延等が発生しにくいです。(一般的な格安SIMは大手キャリア回線の一部を借りているので、アクセスが集中すると通信速度が遅くなります。)
「通信料を抑えたいけど、時間帯によって通信速度が遅くなるのは嫌だ」といった人はサブブランドの格安SIMを検討してみてはいかがでしょうか。
通話料金はカケホーダイプランがある格安SIMを選ぼう
IP電話を頻繁に利用する人は、一定時間かけ放題サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
格安SIMの中には「3分間かけ放題」「10分間かけ放題」といった料金プランを設けているところもあります。
しかしデメリットでも述べた通り、完全に時間無制限で通話し放題のプランを選びたい場合は、大手キャリアとの契約をお勧めします。
リアル店舗のある格安SIMはサポートが比較的手厚い
格安SIMの申し込みはほとんどがインターネット経由です。しかし中には実店舗を運営し、対面で格安SIMを販売している会社もあります。
ITに疎い人やその場で通信契約を結びたい人などは、サポートの厚いリアル店舗を運営している格安SIMに申し込むことをお勧めします。
キャリアメールはWebブラウザから利用可能
大手キャリアと契約が続いている前提ですが、キャリアメールはスマホのWebブラウザ上から確認可能です。NTTドコモは「ドコモメールブラウザ版」、auは「Webメール」、ソフトバンクは「S!メールどこでもアクセス」といったサービスを活用できます。
ただしソフトバンクの「S!メールどこでもアクセス」のみ料金が月額300円必要になるので注意しましょう。
※ドコモ、auは無料で利用できます。
LINEはID検索以外にも友達検索の方法が多い
LINEではID検索以外にも「ふるふる」「QRコード検索」など、様々な友達検索方法があります。
ID検索が使えないのはやや不便ですが、ID検索が使えないからとても困るという事はあまりないかと思います。
SIMロックに気を付ければ、好きなスマホを利用可能
格安SIMとセットで売られている格安スマホは、スペック的にあまり優れていなかったり、1世代前の型落ち品だったりします。
とはいえ格安SIMは、SIMカード単体でも申し込み可能です。なので自分の使いたいスマートフォンを自分で購入すれば、好きなスマホを選びたい放題です。
ただし購入するスマホがSIMロックされていないかだけ注意しましょう。新品を購入する場合はSIMフリーのスマホに、中古品を購入する場合はSIMロックが解除されているか、またはSIMロックされている端末と同じ通信回線を利用するかどうか確認しましょう。
格安SIMが使い物にならないと思う人の特徴
とてもコストパフォーマンスの良い格安SIMですが、なぜ格安SIMは使い物にならないと主張する人もいるのでしょうか?
下記では格安SIMが使い物にならないと思ってしまう人の特徴について解説します。
インターネットをうまく使えない
ITに疎い人は格安SIMを自分でセットアップするのは少し難しいかもしれません。
大手キャリアであれば、通信プランと端末を選べば店員さんがセットアップまで行ってくれます。
対照的に格安SIMでは、業者からSIMカードが送られてくるだけで端末のセットアップやSIMカードの挿入などを自分で対応しなければなりません。
万が一うまくSIMカードが認識しないといったトラブルがあっても、自分で対応しないといけません。
そうした時に自力でインターネットで情報を調べることができるか、といった最低限のネットリテラシーが必要になります。
「うまくSIMカードをセットアップできそうにない」といった人は、店頭サポートのある格安SIMもしくは大手キャリアの方が良いかもしれません。
電話を頻繁に利用する
メリットデメリットの項でも説明しましたが、一回の通話が10分以上かかる人は格安SIMに向いていないかもしれません。
IP電話にしろデータ通信を使った通話サービスにしろ、大手キャリアの方が総合的な品質の安定性は上です。
また大手キャリアでは時間の上限が無い完全な通話し放題プランが用意されています。携帯電話で長時間の通話を頻繁にする人は、大手キャリアと契約した方が良いかもしれません。
使い物にならない格安SIMも存在する?
格安SIMによっては使えない格安SIMも存在するリスクもあります。
下記では、使えないとは言えないまでも、あまり使い勝手が良くない格安SIMの特徴について紹介します。
通信速度は利用している人の数で決まる
格安SIMは大手キャリアの通信回線の一部を借りてサービスを提供しています。
よって格安SIMの通信速度を早くするには「通信回線を利用する人が少ない」もしくは「借りている通信回線の容量が大きい」ことが条件として挙げられます。
よって利用者の多い格安SIMや、利用者に対して大手キャリアから借りている通信帯域が少ない場合、通信速度が遅くなりがちです。
マイナーな格安SIMがおすすめ?
それではマイナーな格安SIMの方がオススメかと言うと、一概にそうとも言えません。
なぜならマイナーな格安SIMは売り上げが少なく、サービス終了のリスクもあるからです。
実際にここ数年で格安SIMの競争は一気に激化し、様々な会社で吸収や合併を繰り返してきました。
よって今現在では、どこの格安SIMのある程度以上の知名度があり、サービスがしっかりしている業者が生き残っています。
不安ならサブブランドの格安SIMを利用しよう
では結局どの格安SIMが良いのかと言う事ですが、それはあなたの利用状況によります。
LINEを頻繁に利用するのであればLINEモバイルの方が良いかもしれませんし、楽天市場でよく買い物をするなら楽天モバイルの方が良いかもしれません。
やや乱暴な結論ですが、月額通信料を節約しつつある程度以上の品質を保つなら、ワイモバイルやUQモバイルといったサブブランドの格安SIMを利用すると良いかと思います
まとめ:格安SIMが使い物にならないなんてことはありません
いかがでしたか。
大手キャリアよりも月額通信費が大幅に節約できる格安SIMですが、注意しなければならないポイントも少なくないですよね。人によっては割高でも、大手キャリアとの契約を継続したほうが良いケースもあるでしょう。
しかしこれだけは主張したいのですが、使い物にならない格安SIMなどありません。2020年現在生き残っている格安SIM会社はどこもサービスがそれぞれ特徴的で魅力的ですし、決して”安いだけ”ではありません。
格安SIMは難しいポイントも多いですが、多様なサービスや割安な通信費が魅力的です。通信費(固定費)を節約するのは最も手っ取り早い節約方法の一つです。
「使い物にならない」と投げ出す前に、もう一度自分に合う格安SIMがないかチェックしてみませんか?